「きつい運動は続かない」「ストレッチも痛いとやめてしまう」。そんな50代におすすめなのが、つらくないのに体の変化を感じやすい「床バレエ」です。下腹のぽっこり、反り腰、くびれ不足、腰まわりの浮き輪肉は、骨盤の傾きや姿勢の乱れが関係していることも。寝たまま、ゆっくり動くだけのやさしいストレッチなら、無理なく続けながら姿勢とボディラインを整えていけます。
下腹すっきり!骨盤を整えるストレッチ
バレエ王子・竹田純さんが考案した床バレエ。床で体を安定させながらバレエの動きを取り入れたストレッチは、ラクにできるのに筋肉がしなやかになり、体が引き締まると話題です。今回は、特に体の中心「骨盤」にアプローチ。竹田さんの動きをマネして、寝転んだまま楽しくストレッチ♪
愛犬ビジョンとストレッチする竹田純さん。41歳でこのしなやかで美しいボディを保っているその秘訣が床バレエです
バレエダンサーはみんなやっている 骨盤を整えると悩みが解決するふたつの理由とは?
床バレエは、おへそから恥骨までお腹全体を引き込むようにへこませたまま行います。そして、その姿勢をキープした状態で、肋骨を使って呼吸をするバレエ呼吸が基本です。「この呼吸を行うと、骨盤が自然に正しい位置に誘導されます」と竹田純さん。
床バレエで骨盤が整うとなぜ下腹がへこむ、垂れ尻が上がる、浮き輪肉が取れるなど、いいことがたくさんあるのか、その理由を聞きました。
バレエダンサーはどんなポーズをとっても、骨盤が安定しています
1.骨盤のまわりには、体幹を安定させるインナーマッスルが集まっているから
「骨盤のまわりにはお腹をコルセットのように締める腹横筋をはじめ、腸腰筋(ちょうようきん)、骨盤底筋群、背面にある多裂筋など、体幹を安定させるインナーマッスルが集まっています。
骨盤の歪みを取ると、これらの体幹の筋肉をしなやかに動かすことができるようになるので、無駄な贅肉がつきづらくなるんです。続けていけば、お腹、お尻がどんどん引き締まっていきますよ」(竹田純さん)
2.骨盤が立てば姿勢がよくなり、血流もUP
「骨盤が歪んで後傾すると猫背に、前傾すると反り腰になり、内臓の位置が下がって下腹がぽっこり出たり、お尻が垂れる原因になります。骨盤を真っすぐに立てて、正しい姿勢がとれるようになると、股関節の動きがよくなり血流がアップ。脂肪が燃えやすくなるし、姿勢もよくなるので、見た目にも上品に痩せて見えます」
【骨盤が後傾】
【骨盤が前傾】
反り腰では骨盤が前傾し、猫背になると骨盤が後傾します
上の写真のように骨盤を真っすぐ立てると、姿勢が整い、体幹部の筋肉をまんべんなく使うことができるように
続ければこんな変化が…!?
床バレエを続けて、食事制限なし、2カ月で体型が変わったという60代の女性
「床バレエを2カ月続けてくださった方のお写真です。食事制限をしていないのに、床バレエで骨盤の位置が変わって筋肉が上手に使えるようになったことで、下腹がへこみ、長かったお尻が短くなって、ヒップアップしています」
歪んだ骨盤をリセットして、下腹を薄くする床バレエ
【寝たまま脚パタパタ】
股関節の外旋、内旋を繰り返しながら股関節の動きをスムーズにして、歪んだ骨盤を元の位置に戻します。
1.膝を立てて両脚を広めに開く
あお向けになり、両手は頭の下へ。両膝を立てたら、両脚を腰幅よりかなり広めに開きます
2.両脚を右に倒す
上体は床につけて天井に向けたまま動かないように気をつけて、股関節から脚を動かすように、両脚を右に倒します
3.両脚を左に倒す
次に両脚を同様に左に倒します。左右交互に30秒ゆっくりと脚を動かしましょう
お尻の上げ下げを繰り返すことで、骨盤と太ももをつなぐ腸腰筋の伸びを深めます。ここの筋肉の動きがしなやかになると、下腹がぺたんこに。ヒップアップにも効果的です。
【お尻アップダウン】
1.両脚を右に倒す
あお向けになり両手を頭の下に置いたら、股関節から動かすように両脚を右に倒します
2.お尻を持ち上げる
両脚を右に倒したまま、床からお尻を持ち上げます。お尻のアップダウンを10セット。お尻を無理に高く上げようとせずに、自分のできる範囲で上げ下げを繰り返しましょう
3.両脚を左に倒す
次に両脚を同様に左に倒します
4.お尻を持ち上げる
両脚を左に倒したまま、床からお尻を持ち上げて、アップダウンを10セット行います
【注意するポイント】
肩の力は抜き、首を長く保ったまま脚を動かすのがポイントです。
お尻を上げるときに肩に力が入り、首が詰まってしまわないように注意しましょう。
初出:OurAge 2024/6/4
美姿勢に!反り腰改善ストレッチ
反り腰&ぽっこりお腹も解決! 腰アーチつぶし
反り腰の人は前ももが硬く、股関節の動きが悪くなっています。そこで、太ももをストレッチしながら、反った腰のアーチをつぶすようにお腹にギュッと力を入れて、骨盤の歪みをリセット。反り腰が改善して姿勢がよくなるとともに、お腹に力が入るようになってぽっこりお腹もへこみます。
1.あお向けで左膝を両手で抱える
あお向けになり、左膝を両手で抱え、右脚は真っすぐ伸ばします。
2.お腹に力を入れて腰のアーチをつぶす
膝を胸に引き寄せながら、腰のアーチをつぶすようにお腹に力を入れて下腹をへこませます。お腹をぺたんこにしたまま5呼吸繰り返しましょう。反対の脚も同様に。
腰をぺたっと床に押しつけるように、お腹に力を入れます。息を吸ってお腹をへこませて、息を吐くときにはそのお腹をキープ。息を吸うたびにお腹をどんどんへこませるように意識して。
3.両足のつま先を左へ振る
両手を頭の後ろに添え、膝を軽く曲げて両脚を上げます。両膝をそろえたら、下腹に力を入れて腰のアーチをつぶした状態をキープして、股関節から両足のつま先を左へ動かしましょう。
4.両足のつま先を右へ振る
次にお腹をへこませたままで、両足のつま先を右へ動かします。左右交互に15秒、つま先をゆっくり動かしましょう。
つま先を左右に動かすことで、骨盤が自然に動いて調整されます。また、つま先を動かすときは、腰のアーチをつぶすようにお腹にずっと力を入れ続けましょう。脚の動きが負荷になって、お腹の筋肉をより刺激してくれます。
初出:OurAge 2024/7/2
腰まわりの浮き輪肉を引き締めるストレッチ
浮き輪肉すっきり! 内もも・脇伸ばし
骨盤を水平に保ったまま上体を左右に大きく動かしながら、内ももと股関節まわりの筋肉をストレッチ。このストレッチで骨盤のねじれが取れると、腰まわりの血行が促進されて老廃物の流れがよくなり、腰周りがサイズダウンします。
1.左脚を横に開いて膝とつま先は同じ方向に
膝立ちになり背すじを伸ばしたら、両手を頭の後ろに添えます。左脚を真横に開いて、膝を曲げ、左膝と左つま先が同じ方向になるようにセット。
横からチェック!
背骨は真っすぐ、膝とつま先が同じ方向に向くように足をつきます。動いているうちに膝が内側に入りやすいので気をつけて。
膝とつま先が違う方向を向いていたり、骨盤が傾いたりしてしまうと、内ももと股関節まわりの筋肉がよく伸びません。
2.骨盤を水平に保ち上体を左にスライド
骨盤を水平に保ったまま、上体を左にスライドします。左の内ももが伸びているのを感じながら行うと効果的。上体が前に倒れないように注意して。
3.元の位置に戻り左脚を伸ばす
上体を元の位置に戻して左脚を真横に伸ばします。膝とつま先の向きは同じ方向に。
4.上体を真横に倒して反対側の体側を伸ばす
骨盤を水平に保ったまま上体を左真横に倒して、右の体側を伸ばします。1~4を30秒行ったら、反対側も同様に。
骨盤の位置がずれないように、常におへそから恥骨までお腹の広い範囲に力を入れたまま行うのがコツ。腰まわりだけでなくお腹もへこみますよ!
初出:OurAge 2024/6/18
ウエストのくびれを取り戻すストレッチ
メリハリくびれが復活! バレエ気分で脇腹筋トレ
バレエのアームス(腕の動き)に合わせて、脇腹をギュッと縮めながら頭を起こすと、眠っていた脇腹の筋肉が目覚めてお腹がプルプルしてきます。反動を使わないように意識して行うことで、ウエストがぐいぐい絞られて理想のカーヴィーなラインに。
1.両膝を立ててあお向けに
あお向けになり、立てた両膝をそろえます。両腕は軽くひじを曲げて、頭の上で円を描くようにセットしましょう。
2. そろえた膝を右に倒す
胸は天井に向けたまま、そろえた両膝を右に倒します。
3.腕と同時に上体を起こす
円を描いた両腕を頭上から胸の前に移動させるのと同時に、左の脇腹を縮めながらウエストを見るように頭を持ち上げて15秒キープ。
意識するのは脇腹にある腹斜筋。手、肩、首の力を抜いて、反動を使わずに腹斜筋を使って頭を起こします。
高く頭を上げなくても、ほんの少し床から浮くだけでも効果がありますよ!
4.左脚を斜め上に伸ばしてキープ
頭を持ち上げたまま、左脚を斜め上に伸ばしてさらに15秒キープ。1~4を反対側も同様に。15秒キープするのがつらければ、一度脚を下ろしてからまた上げて、少しずつキープする時間を延ばしましょう。
初出:OurAge 2024/6/25
ぽっこりお腹をへこませるストレッチ
どうしてお腹がへこまなくなるの?
「一番の原因はお腹まわりを含めた体幹の筋力が落ちてしまっているから。筋力がないと脂肪や内臓を支えられなくなり、お腹がぽっこり出てへこまなくなります。また、呼吸が浅くなり、肋骨を大きく広げたり閉じたりしながら呼吸ができなくなることも、お腹の力が抜けてお腹がぽっこりする原因のひとつです。大きな呼吸を意識しながらお腹まわりの筋力をつければ、出っぱなしお腹がへこんできますよ」(竹田 純さん)
お腹をへこませるなら、上体を起こす腹筋より床バレエの脚上げがおすすめ
「お腹が気になるとあお向けになって上体を起こす一般的な“腹筋”運動をする人が多いかもしれません。でもあの動きはお腹に筋力がない方だと、首や腰の力で無理に上体を持ち上げてしまって、お腹の筋肉を使うどころか腰や首を痛めてしまうことがあります。今回紹介する床バレエの「片脚追いかけっこ」では上体はひじで支えて、付け根から外旋させた脚を片脚ずつ上げて下ろすことで、お腹まわりの筋肉をダイレクトに鍛えることができます」
お腹をぐいぐい引き締める
【片脚追いかけっこ】
片脚ずつ脚を上げてお腹の筋肉を奥まで刺激します。初めから無理に脚を高く上げなくても、できる高さから始めましょう。
1.あお向けになり両ひじをつく
あお向けになり、肩の下にひじがくるように腕を床に置いて起こした上体を支えます。両脚は太ももの付け根から外旋させるようにして真っすぐ伸ばしましょう。
2.右脚を少し床から浮かす
右脚をつま先まで真っすぐ伸ばしたまま、お腹の力で床から浮かせます。
3.上げた右脚の位置まで左脚を上げる
上げた右脚にそろえるように左脚を上げます。両脚が床から離れるときがいちばんキツイので、お腹にギュッと力を入れて両脚を上げましょう。このとき、腰が反ったり、肩が上がらないように注意。
4.さらに右脚を高く上げる
さらに右脚を高く上げます。息が止まらないように深い自然呼吸を繰り返しましょう。
5.再び右脚と同じ位置まで左脚を上げる
高く上げた右脚にそろえるように左脚を上げます。次に右脚、左脚の順にゆっくりと左右交互に動かしながら脚を床へと下ろしていきましょう。これを5セット行います。慣れてきたら8セットを目指しましょう。
肩が上がって首がすくむ
脚を上げるときに、肩に力が入って首がすくんでしまうとお腹に効きません。肩の力を抜いて、首は長く保ちましょう。
腰と胸が反らないように注意
腰が反って胸が張ってしまうのも、お腹に効かせられないポーズ。胸から恥骨までが一直線になるように姿勢を保ちましょう。
つらい人は膝を曲げて行いましょう
脚を伸ばしたまま脚を上げるのがつらい人は、膝を曲げて行ってもOK。ただしお腹で脚を上げる意識を忘れずに、お腹の力は抜かないように気をつけて。
「お腹まわりに筋肉がないとちょっとツラいストレッチかもしれません。でも初めは少し床から脚を浮かすだけでも大丈夫! 毎日少しずつ続ければ、2週間でお腹の力で脚を上げられるようになります。脚はバレリーナのようにつま先までピンと伸ばしてくださいね!」
初出:OurAge 2024/12/18