大人の健康のカギは「腸」が握っている!体が生まれ変わる「新・腸活」

大人の健康のカギは腸が握っている、と言われる昨今。アラフィーの多くが実践する「腸活」は、なぜ今、重要視されているのか? その理由を知るため、まずは腸のスゴい働きを再確認!

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その役割は思った以上にスゴかった!腸って実はナニモノ?

アラフィーの多くが実践する「腸活」。なぜ今、重要視されえいるのか?その理由を知るため、まずは腸のスゴい働きを再確認!

お話をうかがったかた

國澤 純先生
薬学博士
國澤 純先生
薬学博士

国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所副所長。ヘルス・メディカル微生物研究センターセンター長。大阪大学薬学部卒業。東京大学医科学研究所客員教授、神戸大学医学研究科客員教授などを兼任。主な著書に『9000人を調べて分かった腸のすごい世界 強い体と菌をめぐる知的冒険』(日経BP)などがある。

体の半分以上の免疫細胞が腸に集中。腸は生命の根幹なんです

消化・免疫からエイジング、メンタルまでをつかさどる

その役割は思った以上にスゴかった! 腸って、実はナニモノ? イラスト

腸活によって健康や美容への効果を感じている人も多く、アラフィーにとって腸活は、体調管理の常識となっているようだ。腸はなぜそれほどまでに重要なのか、その働きについて、改めて薬学博士の國澤純先生にうかがった。

「腸の一番基本になる働きが、食べたものの消化・吸収と不要物の排出です。口から入った食べ物は消化管を通って腸に届き、栄養が体に取り込まれ、不要なものや有害物質は便として排出されます。このとき腸はポンプのように動き、これをぜん動運動といいます。女性は便秘に悩むかたが多いですが、このぜん動運動がしっかり働かないと、消化も吸収も排便もスムーズにいきません」

そしてもうひとつ、近年特に注目されている腸の働きが“免疫”だ。

「腸には人体の半分以上の免疫細胞が集まっていることから、人体最大の免疫器官といわれます。口から入ってくるものには飲食物だけでなく、ウイルスや病原菌などの異物も含まれます。これらの侵入をブロックするのが腸の免疫細胞の役割。免疫細胞は腸だけではなく、ときには体内をめぐって異物が侵入していないかをパトロールし、見つけると攻撃・排除します。有害なものは排除し、有益なものは排除せず利用する、その見極めも腸の重要な働きです」

さらにアラフィーにとって気になる“体型”も腸と関係があるという。

「最新の研究では、やせている人の腸内には“やせ菌”とも呼ばれる腸内細菌が多いことがわかってきました。日本人の腸内細菌と肥満や糖尿病との関連を調べた研究では、これらのリスクが低い人ほどブラウティア菌という菌が多いという報告があります。この菌は近年、“やせ菌”として注目されています」

また、腸は肌とも深い関係がある。

「紫外線ダメージで傷ついた細胞を取り除くのも免疫細胞の役割。免疫細胞が正常に働いていれば肌の調子は整いますが、その働きは低すぎても高すぎてもよくありません。過剰に働くと正常な細胞まで攻撃し、コラーゲンが壊れてハリの低下やシワの原因に。細胞のダメージが蓄積すると老化もすすみます。腸内環境を整えて免疫細胞を正しく働かせることが老化予防にもつながります」

そして近年、研究が進んでいるのが、腸と脳やメンタルとのつながり。

「腸と脳は『脳腸相関』と呼ばれる密接な関係にあり、腸内細菌の状態が気分や思考に影響するといわれています。実際、心身の安定にかかわる神経伝達物質『セロトニン』の一部は腸内で作られますし、最近、腸内細菌は認知症やうつ病の発症とかかわっていることもわかってきています」

このように、腸は全身のコンディションを支える重要な器官。

「腸内環境が整っていればこれらの機能は正しく働くので健康や若々しさは保たれますが、逆に腸内環境が乱れると、心身の不調を招いたり、老化がすすむ原因になります。ですから腸活は、アラフィーにこそ意識してほしい習慣なのです」

腸と腸内細菌の役割とは?

1. 食べ物の消化や吸収

食べたものを消化して栄養を体に取り込み、不要なものを便として排出。全身の栄養状態を支える重要な基本機能。

2. 免疫のコントロール

人体の半分以上の免疫細胞が集まる。有害な異物の侵入を防ぎつつ、有益なものは受け入れ、感染症や病気を防ぐ。

3. 体型の決定

やせている人には「やせ菌」と呼ばれる菌が多い傾向があり、腸内細菌が体型に影響することが明らかになりつつある。

4. 老化防止

ダメージを受けた細胞が蓄積すると老化が進む原因に。腸の免疫細胞はこれらを排除し、エイジングの進行を防ぐ。

5. メンタル・脳との連携

腸と脳は「脳腸相関」と呼ばれる密接な関係にあり、腸内細菌が気分や思考、認知機能にも影響することがわかってきた。

今、腸活するなら「ポストバイオティクス」に注目

“腸活”界隈で最も注目されているのが「ポストバイオティクス」。菌をとるだけでは足りない、これからの「新・腸活」のカギとは?

腸内細菌の「多様性」を高めることが最新の腸活

腸活というと、アラフィーの間でも定番なのが、発酵食品や食物繊維などをとる方法。実際、これは腸活に欠かせないと國澤先生は話す。

「ヨーグルトや納豆などの食品に含まれる体に有用な菌を“プロバイオティクス”といいます。そして、食物繊維やオリゴ糖など、腸内の有用菌のエサになる成分が“プレバイオティクス”。この両方を組み合わせることを“シンバイオティクス”といい、相乗効果が期待できます」

さらにこれに加え、近年、“最強の腸活”として注目されているのが“ポストバイオティクス”だ。

「ポストバイオティクスとは、食品成分を材料に腸内細菌が作り出す、体に有用な“代謝産物”のことです。腸内によい菌がいるだけでは不十分で、その菌が生み出す成分が腸から吸収され、全身で働くことで健康につながります。そんなポストバイオティクスの中で特に注目度が高いのが短鎖脂肪酸(酢酸・酪酸・プロピオン酸)です。これは腸の活動エネルギーになり、腸内環境を整えるほか、免疫調整や肥満予防など多彩な健康効果があります。ですからこれからの腸活は、ポストバイオティクスを意識することが大切です」

知っておきたい、3つの「バイオティクス」

プロバイオティクス:体にいい働きをする有用菌

乳酸菌、ビフィズス菌、納豆菌、酢酸菌、酪酸菌など

プレバイオティクス:有用菌のエサになる成分

食物繊維、オリゴ糖など

ポストバイオティクス:腸内細菌が作り出す有用な成分

短鎖脂肪酸(酪酸、酢酸、プロピオン酸)など

菌は腸内で助け合って生きている! 新・腸活は「菌のリレー」がカギ

今、腸活するなら、「ポストバイオティクス」に注目! 菌は腸内で助け合って生きている! イラスト

第1ステップ

食品から食物繊維やオリゴ糖などをとると、納豆の中の納豆菌や腸内にいる糖化菌がそれらを分解して糖を作る。糖化菌が不足すると、食物繊維の分解不足を招き、第2ステップの乳酸菌やビフィズス菌が働きにくくなる。

第2ステップ

第1ステップで生み出された糖を材料に、腸内に存在していたり、食品からとったりした乳酸菌やビフィズス菌が乳酸や酢酸(短鎖脂肪酸の一種)を作る。乳酸菌やビフィズス菌が少ないと、乳酸や酢酸がうまく作れなくなる。

第3ステップ

プロピオン酸菌や酪酸菌など複数の腸内細菌の働きにより、乳酸や酢酸から短鎖脂肪酸であるプロピオン酸や酪酸が生み出される。短鎖脂肪酸は腸のエネルギー源となり、一部は腸から吸収され、全身で免疫機能などを働く。

新・腸活のための5つの心得

ポストバイオティクスを作り出すために知っておきたい5つのこと。明日から実践して、腸内環境を根本から立て直そう。

1.まずは、発酵性食物繊維を意識して

代表的なポストバイオティクス「短鎖脂肪酸」を作るために必須

まずは、発酵性食物繊維を意識して。40代・50代の腸内環境を根本から立て直す「新・腸活」5つの心得

毎日の食事で積極的にとりたいのが、菌のリレーの出発点に欠かせない食物繊維。

「ただし選び方が重要で、特にとってほしいのが、腸内細菌のエサになり、短鎖脂肪酸の産生を助ける『発酵性食物繊維』です。代表的なものが、大麦などに含まれるβ-グルカンや、玄米などの穀物に多いアラビノキシラン、ごぼうや玉ねぎなどに含まれるイヌリン、こんにゃくのグルコマンナン、大豆などの豆類に多いガラクトマンナン、りんごやキウイなどの果物に多いペクチンなどです。

同じ発酵性食物繊維でも、このように食品によって主な成分が異なるので、ひとつの食品に偏らず、複数をバランスよくとることが、多様な腸内細菌を育てることにつながります」(薬学博士 國澤 純先生・以下同)。

白米は「冷や飯」にするのが正解!

白米は「冷や飯」に するのが正解!  ポストバイオティクスに注目。40代・50代の腸内環境を根本から立て直す「新・腸活」5つの心得

食物繊維と同じくおすすめなのが、冷や飯。

「白米は冷えるとレジスタントスターチ(難消化性でんぷん)という成分が増え、これは食物繊維と同じく腸内細菌のエサになり、短鎖脂肪酸を生み出すのに役立ちます。ですから、おにぎりやお弁当のような冷えたごはんはおすすめ。一度冷ましたごはんをレンジで温め直しても、レジスタントスターチは残っています。しっかり冷ますことが大切です」。

2.難消化性オリゴ糖も強い味方!

消化されずに大腸まで届いて「短鎖脂肪酸」になる

難消化性オリゴ糖も強い味方!

食物繊維と同様に、腸内細菌のエサになるのが難消化性オリゴ糖。

「オリゴ糖とは、糖質のうち最小単位の単糖が2〜10 個結びついたもので少糖類とも呼ばれます。オリゴ糖には、胃や小腸で消化される『消化性』と、消化されず大腸まで届く『難消化性』があり、腸内細菌のエサになるのは難消化性のほうです。主なものに、玉ねぎやごぼう、バナナなどに含まれるフラクトオリゴ糖、大豆や豆腐などに含まれる大豆オリゴ糖、牛乳に含まれるガラクトオリゴ糖などがあります。

不足すると腸内細菌が腸管の内側を覆う粘液を食べてしまい、腸漏れ(下記参照)につながることもあります。難消化性オリゴ糖を含む食品も、日々の食事で意識してとりましょう」。

不調の悪循環を招く、“腸漏れ”に注意!

不調の悪循環を招く、“腸漏れ”に注意! 40代・50代の腸内環境を根本から立て直す「新・腸活」5つの心得

なんだか疲れやすい、だるさが続く……。こんな不調の背景に、“腸漏れ” が潜んでいる可能性があるとか。

「腸壁の表面では、上皮細胞がぴっちりと結合し、異物の侵入を防いでいます。ところがこの結合がゆるみ、すき間から異物が入りやすくなった状態が腸漏れ(リーキーガット)です。異物が侵入しつづけるため、免疫細胞が活性化し、慢性炎症を起こします。

これが疲れやだるさ、微熱などの不調を招くうえ、糖尿病や高血圧など生活習慣病のリスクとの関連も示唆されています。腸漏れの原因は、老化のほか、有害菌の増殖、短鎖脂肪酸を生み出す有用菌のエサ不足、腸管の粘液の減少などです。腸漏れを防ぐためにも、短鎖脂肪酸を十分に生み出せる腸内環境づくりを」。

3.発酵食品もはやっぱり不可欠

「菌のリレー」も促す、頼れる存在だから

腸活 おすすめ 発酵食品 醤油 ぬか漬け チーズ ヨーグルト 納豆 イラスト

体にとって有用な菌を取り入れるうえで欠かせないのが発酵食品。

「主なものに、ヨーグルト、納豆、味噌、しょうゆ、酢、ぬか漬け、キムチ、チーズ、甘酒などがあります。これらの発酵食品には、ビフィズス菌や乳酸菌、糖化菌、酢酸菌、酪酸菌などが含まれ、菌のリレーを促し、短鎖脂肪酸の生成を後押しします。ただし食品からとる菌は“通過菌”といわれ、腸内に長く定着するわけではありません」。

発酵食品もはやっぱり不可欠  40代・50代の腸内環境を根本から立て直す「新・腸活」5つの心得

「基本的には3 日程度、長くても2 週間ほどで排出されるため、継続してとることが大切。また、発酵食品は空腹時にとると胃酸の影響で菌が死滅しやすいので、食後にとるのがおすすめ。朝食でとる場合も、ほかの食品を少しおなかに入れてから食べましょう」。

4.ビタミンB₁も不足なく!

「菌のリレー」をサポートする

ビタミンB₁も不足なく!  腸活 おすすめ 豚肉 玄米 大豆

菌のリレーを円滑に促すうえで、もうひとつ重要なのがビタミンB₁。

「ビタミンB₁は、細胞や菌の糖代謝を助ける栄養素。糖化菌が食物繊維を糖に分解する際にも欠かせません。腸内細菌の中にはビタミンB₁を作れる菌もいますが、酪酸を産生する菌の中にはそれができないものも。そのため不足すると糖化が十分に進まず、酪酸菌も減少します。豚肉や大豆、玄米、ごま、うなぎなどビタミンB₁が豊富な食品も毎日の食事に取り入れて」。

5.ウォーキングなどの有酸素運動が有効

腸のぜん動運動や血流を促す

腸活 50代 おすすめ ウォーキングなどの 有酸素運動が有効

腸活には運動も不可欠。

「特におすすめなのが、ウォーキングなどの中等度の有酸素運動。適度な運動は腸のぜん動運動や血流を促し、腸内環境を整える土台になります。歩く際にときどきおなかを軽くねじる動きを加えると、より腸が動きやすくなります。また、排便を促したい場合は、腸もみや腸マッサージも効果が期待できます」。

最強腸活食は、一日1杯の「具だくさん味噌汁」

ポストバイオティクスを生み出すには多種類の食品をとる必要があるが、毎日とるのはなかなかむずかしいもの。そこで、自らも腸活を実践している薬学博士の國澤 純先生がすすめてくれた具だくさん味噌汁。アレンジを加えれば最強の腸活食に!

國澤純先生がたどりついた「最強腸活食」は?

國澤純先生がたどりついた「最強腸活食」は一日1杯の具だくさん味噌汁 40代・50代の腸内環境を根本から立て直す「新・腸活」5つの心得

毎日、いろいろな種類の食材を手軽にとるために、國澤先生がたどりついたというのが具だくさん味噌汁。

「その日に冷蔵庫にある残り物を味噌汁に入れるだけなので簡単。キャベツや玉ねぎ、ごぼう、きのこ、豆腐、豚肉など残っている食材ならなんでもOK。玉ねぎやごぼうがあれば発酵性食物繊維や難消化性オリゴ糖がとれますし、豚肉があればビタミンB₁が、味噌からは有用菌がとれます。翌日もまた残り物を使うことで、日替わりでさまざまな食品がとれ、腸内細菌の多様性アップにつながります。さらに下記のようにアレンジしていくのが最強の食べ方です」。

こうやって食べるとより腸に届く! 具だくさん味噌汁の腸活的食べ方

1.具を先に食べたあと、汁に冷や飯を入れる

具を先に食べたあと、 汁に冷や飯を入れる  ポストバイオティクスに注目。40代・50代の腸内環境を根本から立て直す「新・腸活」5つの心得

「具だくさん味噌汁は先に具を食べ、冷や飯を入れて食べます。こうすることで冷や飯からレジスタントスターチがとれます」

2.納豆を加える

納豆を加える  薬学博士 國澤 純先生イチ押しの「最強腸活食」。具だくさん味噌汁の“腸に届く”食べ方

「1に納豆を加える、もしくは冷や飯のかわりに納豆を入れ納豆汁に。菌のリレーの第1ステップで必要な納豆菌を摂取できます」

3.さらにキムチを入れる

さらにキムチを入れる 薬学博士 國澤 純先生イチ押しの「最強腸活食」。具だくさん味噌汁の“腸に届く”食べ方 40代・50代の腸内環境を根本から立て直す「新・腸活」5つの心得

「納豆が苦手な人は、2にキムチを加えましょう。納豆のにおいがよりマイルドになるうえ、キムチから乳酸菌をとることができます」

4.アマニ粒を擦って入れる

腸活 おすすめ アマニ粒を 擦って入れる 薬学博士 國澤 純先生イチ押しの「最強腸活食」具だくさん味噌汁の“腸に届く”食べ方

「3にアマニの粒を擦って加えても。オメガ3脂肪酸も食物繊維も、タンパク質もとれます。ごまのように香ばしくておいしいですよ」

5.デザートにはヨーグルトを

デザートにはヨーグルトを  薬学博士 國澤 純先生イチ押しの「最強腸活食」具だくさん味噌汁の“腸に届く”食べ方 40代・50代の腸内環境を根本から立て直す「新・腸活」5つの心得

「食後にヨーグルトを食べます。これで、発酵性食物繊維、レジスタントスターチ、発酵食品と、腸によいものがすべてとれます」

「具だくさん味噌汁」で、國澤先生の腸内環境も変化

國澤先生は、具だくさん味噌汁をとり続けたところ、腸内のビフィズス菌が1.3%から10.5%に増え、菌の種類も幅広く増えたとか。

「食習慣を変えたおかげで、毎日快便で、風邪もひかなくなり、花粉症もやわらぎました」。

2017年
菌の種類/少ない
ビフィズス菌/1.3%




菌の多様性アップ!
ビフィズス菌も増加!


2024年
菌の種類/多い
ビフィズス菌/10.5%

腸活は、更年期症状の緩和にも!?

ポストバイオティクスの中でも、更年期世代に関係が深いのが「エクオール」。この成分について、産婦人科医の吉形玲美先生にうかがった。

お話をうかがったかた

吉形玲美先生
産婦人科医
吉形玲美先生
産婦人科医

医学博士。日本産科婦人科学会産婦人科専門医。多くの施設で婦人科等の診療を行う傍ら、女性医療・更年期医療の臨床研究にも携わる。’23年に「日本更年期と加齢のヘルスケア学会」副理事長に就任。現在グランドハイメディック倶楽部在籍。著書は『40代から始めよう!閉経マネジメント』(講談社)など。

腸内環境次第でエクオール産生能は高まる可能性も

エクオールもポストバイオティクスのひとつです 腸活は、更年期症状の緩和にも!?

「エクオールは、大豆イソフラボンを材料に腸内細菌が作り出すポストバイオティクス様物質。女性ホルモンのエストロゲンと似た働きがあり、更年期症状の緩和が期待できます」と、吉形先生。ただし、大豆や大豆食品をとれば誰でも腸内で作り出せるわけではないという。

「エクオールを作る力(産生能)は、腸内でエクオール産生菌が働いているかによるため、個人差があります。産生能は『ソイチェック』という方法(尿検査)で調べられますが、人によっては結果が変動することも。私が2000人以上を対象に行った調査では、全体の3〜4割で、検査の都度、産生能が変動しました。つまり、腸内細菌の状態は食事など生活習慣によって常に変化しているのです」

では、どんな食習慣が理想的?
「大豆食品の摂取はもちろんですが、私の研究では、バラエティ豊かな野菜や発酵食品をとっている人ほどエクオール産生能が高まる傾向が見られました。このような食習慣は腸内細菌の多様性を促します。エクオール産生能が高まるだけでなく、体調や肌の状態が整うので、メンタルの調子もよくなり、更年期症状全般へのよい影響が期待できます。もちろんエクオールをサプリメントで補うのも手軽な方法です」

さらに腸は、腟とも深い関係が。
「腟にも腸と同様に多くの細菌が存在し、互いに影響し合っており、腸内環境が良好だと腟内環境も良好になります。閉経後は腟内の有用菌であるラクトバチルス菌が減少しやすく、感染症のリスクが高まります。これを防ぐには、インナージェルなどで腟に直接ラクトバチルス菌を補う方法もありますが、同時に腸内環境を整えることも欠かせません」

更年期のゆらぐ体を支えるカギもやはり腸内環境。新・腸活を習慣に。

腸活で、肌も膣もメンタルも上向きに

更年期に見直したい、NG食習慣

☑アルコールのとりすぎ

「アルコールの摂取量が多い人は、エクオール産生能が低い傾向があります。お酒の飲みすぎは控えて、飲むなら一日1〜2杯にするなど適量を守りましょう」

☑糖質制限ダイエット

「糖質制限をしているとレジスタントスターチが不足し、エクオール産生能も下がる可能性が。極端に制限せず、おにぎりなど常温のごはんを意識してとりましょう」

☑プロテインドリンクでのタンパク質摂取

「タンパク質を過剰にとると腸内で腐敗物質が増え、腸内環境を悪化させます。特にプロテインドリンクをとっている人は要注意。タンパク質は多くの食品から摂取を」

☑赤身肉・加工肉のとりすぎ

「タンパク質食材でも特に赤身肉や加工肉(ハムやソーセージなど)は腸内で腐敗物質を増やし、炎症や発がんのリスクも高めます。タンパク質は魚や大豆食品を中心に」

☑ラーメンをよく食べる

「私の研究ではラーメンをよく食べる人ほどエクオール産生能が低い傾向が見られました。外食中心の食生活も同様です。ラーメンや外食の頻度はなるべく控えめに」

女性にうれしいポストバイオティクス「エクオール」はサプリでもとれる!

大塚製薬 エクエル

ゆらぎ世代の女性の健康と美をサポ ートするエクオールの摂取目安量は 一日10mg。「エクエル」は一日の目 安4粒で10mgのエクオールを補うこ とができる。エクエル(ボトル)112 粒(28日分目安)¥4,320/大塚製薬

ゆらぎ世代の女性の健康と美をサポートするエクオールの摂取目安量は一日10mg。「エクエル」は一日の目安4粒で10mgのエクオールを補うことができる。
エクエル(ボトル)112粒(28日分目安)¥4,320/大塚製薬

アドバンスト・メディカル・ケア エクオールN+ラクトビオン酸

一日の摂取目安量3カプセルに、エ クオール10mgのほか、エクオール の産生を促進するラクトビオン酸150 mgも配合。エクオールN+ラクトビ オン酸 90粒(30日分目安)¥6,480 /アドバンスト・メディカル・ケア

一日の摂取目安量3カプセルに、エクオール10mgのほか、エクオールの産生を促進するラクトビオン酸150mgも配合。
エクオールN+ラクトビオン酸 90粒(30日分目安)¥6,480/アドバンスト・メディカル・ケア

エクラ世代の「腸活」何してる? 読者にアンケート

今や定番になりつつある「腸活」を、アラフィー世代は生活にどう取り入れている? エクラ読者の実態をアンケートで調査。

エクラ読者に「腸活」について聞きました!

※チームJマダム®へのアンケート、71人の回答より

Q. 今、腸活をしていますか?

エクラ読者に「腸活」について聞きました! アンケート結果グラフ

Q. 腸活をしてどんな変化がありましたか?

腸活をしてどんな変化がありましたか?

肌のコンディションが確実に上がりました。(51歳・自営業)

免疫力の土台である腸が安定していることは、なによりの安心感につながっています。また風邪をひきにくくなっただけでなく、肌の調子や血色もよくなり、体の内側から生命力が底上げされたような感覚です。(55歳・フリーランス)

内臓の中心がおへその下にきちんと収まっている感じがあり、おなかのポッコリが小さくなりました。パンツをはいたときに、おなかのお肉が乗ることがなくなりました。(57歳・自営業)

アレルギー症状がやわらぎました。(54歳・自由業)

朝の目覚めがよくなり、一日を前向きな気持ちでスタートできるようになりました。(42歳・フリーランス)


読者発! 私はこんな腸活しています

読者発! 私はこんな腸活しています 味噌とぬか味噌、甘酒を手作り 写真

味噌とぬか味噌、甘酒を手作りしています。
プロバイオティクスとプレバイオティクスは一緒にとるといいそうなので、きのこや根菜、海藻を使った具だくさん味噌汁を作ったり、麴から作った甘酒と味噌を合わせた発酵ソース(万能ダレ)を作ったりしています。パンは天然酵母のものを選び、胃腸の負担を軽減するようにしています。」(56 歳・自営業)

数年ごとに乳酸菌を変えていますが、今とっている「ミヤフローラEX」が一番調子がいいです。(59歳・会社員)

毎朝の紅茶に「長沢オリゴ」を入れて飲むことを習慣にしています。毎日続けやすいのが気に入っています。また、夕食時の水には「FTCリセットファイバー プラス」を加えて、夜のリズムにも腸によいものを取り入れるようにしています。(53歳・自営業)

15年前から、納豆キムチヨーグルト(全部混ぜる!)を毎日食べています。好きなものを一緒に器に入れれば簡単に食べられると思い、試してみたらおいしかったので、以来、続けています。友人にもすすめていますが、「えぇ〜っ!」という人が多いです(笑)。
3年前からは、毎日とっているビヒダスヨーグルトとともに、サプリメント「森永ビヒダス 大腸のキホン」を飲んでいます。(58歳・自営業)

以前はサプリや、ドリンクなどで体によい菌をとっていましたが、 冷やし芋や冷や飯、冷やしたパスタなどに含まれるレジスタントスターチなら、ズボラな私でも温めず食べればいいので続けられています。(54 歳・会社員)

週1回ジムに通っていますが、食品やサプリなどで体の内側から整えるインナーケアも大切にしています。
食事では、納豆やキムチなどの発酵食品とともに、食物繊維パウダーを飲み物に入れてとっていて、食後には「新ビオフェルミンSプラス錠」を取り入れています。(52歳・会社員)

取材・原文/和田美穂 イラスト/わじまやさほ ※エクラ2026年5月号掲載

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